四十住さくらが金メダルに輝き、スケートボードパーク種目のオリンピック初代女王になりました。東京五輪から新競技に採用されたスケートボードで、ストリート種目も含め、日本選手が大活躍をして大きな感動を与えてくれました。
スケートボードパークと四十住さくらにスポットライトを当ててみましょう。
日本選手が大活躍の種目
2021年8月4日に開催された東京五輪スケートボード女子パークは、感動的な素晴らしい戦いを見せてくれました。パーク種目は、複雑に配置された曲線状にくぼんだコースで、45秒間の制限内で技の難易度や出来栄えを競い、3回滑って最高得点で順位が決まります。
予選の段階で1位の岡本碧優(15歳)、3位の開心那(12歳)、4位の四十住さくら(19歳)と、日本人選手が3人とも好位置につけました。
世界ランニングでは1位の岡本選手、2位の四十住選手、成長著しい弱冠12歳の開選手で、表彰台を独占するのではないかと期待も十分にできる選手層なのです。
決勝で大技を連発成功
予選の四十住選手は、確実性の高い技で予選通過に重点を置いていましたが、決勝では果敢に攻めてきました。1回半回転する大技「540」を2回連続で決め、高得点でトップに立ちます。2回目終了時には、四十住選手が1位、開選手が2位、岡本選手が3位でした。
最終3本目でイギリス代表のスカイ・ブラウン選手が、3位に食い込む演技を成功させます。最後に登場した岡本選手が、3位狙いではなく果敢に大技に挑戦しました。
惜しくも失敗し、4位に終わりましたが、岡本選手の挑戦と健闘を称える各国のライバル選手の姿にも感動した人も多かったでしょう。選手同士が応援し合って、励まし合う雰囲気がとても素晴らしい決勝でした。
銅メダルも日本にゆかりがある選手
四十住選手が金メダル、開選手が銀メダルの1位2位。銅メダルのブラウン選手はイギリス代表ですが、日本人の母を持つ13歳、宮崎県で生まれ過ごしていた日本ゆかりの選手なのです。四十住選手ともとても仲が良く、通訳をしたりして微笑ましい関係性が素敵でした。
日本とイギリスでそれぞれ最年少メダリストとなった12歳と13歳、短期間に上達して世界で活躍していることに感心させられます。
地元の支えで磨いた大技
四十住さくら(よそずみ)は、2002年3月15日生まれ、和歌山県北部の岩出市出身です。兄の影響で12歳頃からスケートボードを本格的に始めました。他のメダリストと比べて遅めのスタートです。
往復3時間以上かけて練習場に通うなど、苦労して競技を続け上達しました。2020年には他県への移動自粛などで、練習場の確保も困難に陥ります。
地元の酒造メーカーが倉庫を無償提供し、練習場「さくらパーク」が秋に完成。自宅から5分で行ける専用練習場で、新技の大技に磨きをかけました。
子供たちが競技を始めやすい環境を
努力と苦労を重ねて獲得した見事な金メダルでした。一生懸命に支えてくれた家族や、地元で支援する方々も、本当に喜んでいることでしょう。
四十住選手を始め、日本チームの活躍をきっかけに、スケートボードの練習場が各地に増えて、子供たちが競技を始めやすい環境が整って普及していってほしいですね。
公式サイト:http://bennu.co.jp/management/sakurayosozumi/
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