鈴木健吾がマラソンの日本新記録をつくり、新スターが誕生しました。日本人初の2時間4分台という驚異のタイムで優勝し、日本長距離界の希望の星になったのです。
大学箱根駅伝ファンなど、陸上競技に詳しい人には知られる存在でしたが、今回の偉業で初めて知ったという人も多いはず。鈴木健吾選手について紹介しましょう。
最後のびわ湖で
2021年2月28日に開催された第76回びわ湖毎日マラソンは、びわ湖畔(滋賀県)でのラストランとなる大会でした。次回から大阪マラソンに統合されます。
1946年からの歴史ある大会ですが、当初は大阪で開催されていたので、約60年ぶりに大阪に戻ることになるのです。メモリアルな大会で、勝利の女神や天も応援したのでしょう。
マラソンに絶好の気象条件となり、多くの選手が自己ベストを出す大会となります。中でも驚異的な記録が誕生します。招待選手ではなく、エントリー者中33番目の自己記録の鈴木健吾選手が、なんと日本記録を作ってしまいました。
驚異の日本新記録
最後までペースが落ちない素晴らしい走りでした。記録は2時間4分56秒で、2位に1分30秒差をつけての圧倒的な優勝。これまでの日本記録(大迫傑選手の2時間5分29秒)を33秒も上回る、すばらしい日本新記録です。
鈴木健吾選手のこれまでの自己記録は、約3年前の大学4年生での2時間10分21秒でしたので、一気に5分25秒も自己ベストを更新しました。
世界にはたくさんの強敵となる選手がいますが、アフリカにゆかりのある選手以外としては、初めての2時間4分台であり、世界でも称賛されています。
森脇健司もYouTubeチャンネル「やる気!元気!森脇チャンネル」で、強さを称賛しています。
鈴木健吾選手について
鈴木健吾選手は、1995年6月11日生まれ、愛媛県宇和島市出身です。元陸上選手の父の勧めで、中学生になる頃から陸上を始めます。
宇和島東高校時代に、全国高校駅伝に出場し、インターハイの5,000mで10位に入る選手でした。活躍する前からスカウティングされていた神奈川大学に進学します。
大学3年生の時に、箱根駅伝のエースが集まる2区で区間賞を獲得し、多くの陸上ファンに知られる存在となります。小柄ながらピッチのリズムが良い走りが魅力です。
大学卒業後は、富士通に入社します。足の故障などもあり、1年目は苦しみました。2年目で、東京オリンピック選考のMGCに出場し7位でした。入社3年目で大きな成長を遂げました。
日本を代表するランナーに
東京オリンピックの出場はできませんが、世界陸上や次のパリオリンピックで活躍を期待したいですね。日本を代表するランナーにさらに成長するでしょう。
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